柿は古くから日本人に親しまれてきた、秋の味覚として代表的な果物です。そんな柿は栄養価が高いことで知られています。しかし具体的にどのような栄養成分が含まれ、どのような効果がもたらされるのかご存じでしょうか。
本記事では柿に含まれる主な栄養成分と、それにより得られる効果を解説します。柿をおいしく食べるだけで、健康や美容に大きな効果があるのです。最後に広島原産の希少な西条柿の魅力についてもご紹介します。
柿に含まれる栄養素とは
柿には多くの栄養素が含まれており、どの成分も人間の体に重要な働きをするものばかりです。ここでは柿に含まれる主な栄養素4つを見ていきましょう。
ビタミンAとビタミンC
成人に必要な一日のビタミンC摂取量は100mgとされていますが、柿は一個でその量を補えるほど豊富なビタミンCを含んでいます。抗酸化作用があるビタミンCは、体内で生成された過剰な活性酸素の働きを抑制し、体内で起きたダメージの修復や再生をしてくれるのです。
また、柿はβ‐カロテンを含んでいますが、体内に入るとビタミンAに変化します。ビタミンAも活性酸素抑制の抗酸化物質を持っており、ビタミンCとの相乗効果でより高い抵抗力を身につけ、体の回復力が高まるのです。
タンニン
タンニンはポリフェノールの一種です。ポリフェノールと言えばワインやブルーベリーといったイメージが強いかもしれませんが、柿にも多く含まれています。
渋柿の強い渋みはタンニンの作用によるものです。タンニンはタンパク質と結合する性質を持っています。タンパク質の一種である悪玉コレステロールと結びつき、抗酸化作用を発揮することで悪玉コレステロールの酸化を防いでくれます。それが生活習慣病の予防となるのです。
カリウム
必須ミネラルと言われているカリウムは塩分を排出する効果があり、高血圧の予防に貢献してくれます。また、塩分の排出によりむくみの解消にも役立ちます。とくに干し柿にした場合、カリウムの含有量が増えるため、より効果が得られるでしょう。
ペクチン
ペクチンは食物繊維の一種です。水に溶けると固まるという性質を持つことから、ジャムやゼリーを作るときに増粘剤として使われることが多々あります。
食物繊維が整腸作用に効果的なのは多くの人がご存じでしょう。ほかにもペクチンは、コレステロールを体内に吸収されにくくするのも特徴です。そのため高血圧や動脈硬化を防ぐことが期待できます。
柿の栄養から得られる効果とは
多くの栄養素を含んでいる柿は、体に良い効果をもたらしてくれます。たくさんの効果が認められているなかで、とくに代表的なものを3つご紹介します。
疲労回復、風邪予防、老化防止、美容効果
ビタミンCとビタミンAによる抗酸化作用は、活性酸素の働きを抑えることで体の抵抗力を高めます。その結果、疲労回復に貢献したり、風邪をひいても早く治りやすかったりと、人間の体には欠かせない成分なのです。抗酸化作用による酸化しにくい体は、老化防止にもつながります。とくにビタミンCはメラニンを抑制し、シミやしわの予防にも役立ちます。
また、ビタミンAは目薬によく配合されることからもわかるように、角膜を保護する働きがあり、目の疲れや乾燥を防ぐ効果があるのです。
二日酔い解消
二日酔いの原因となるアセトアルデヒドは、柿に含まれるタンニンと結合します。結合したタンニンはアセトアルデヒドを分解し、体外に排出することで二日酔いになりにくい、もしくは二日酔いの解消につながるのです。お酒を飲む前に食べても、お酒を飲んだ後に食べても、どちらでも作用します。
整腸作用
ペクチンにもタンニンにも腸を整える効果があります。ペクチンは水分を吸収する性質から、便に水分を与え排便しやすく促してくれます。タンニンは腸の炎症を抑える機能があり、下痢止めに役立つでしょう。ただし、過剰摂取はどちらの作用も逆効果になりかねないため、柿の食べすぎには気をつけなくてはいけません。
広島県発祥の希少な西条柿をご紹介
柿は、さまざまなブランドがありますが、西条柿をご存じでしょうか。西条柿は広島県発祥とされ、中国地方で栽培されている品種の渋柿です。
縦長の形状をしており、縦に4本の溝があるという少し変わった形をしています。渋柿ゆえに干し柿にしかならないのかといえば、そうではありません。しっかりと渋抜きした西条柿は、とろけるような甘さが特徴的です。通常の柿は糖度が16度ほどなのに対し、西条柿は管理次第で糖度が20度を超えることもあります。
渋抜き後の西条柿は長期保存が難しく、全国に出回らない非常に希少な柿です。そのまま食べるのもおすすめですが、数日おいて完熟した西条柿の果肉は、ゼリーのようにとろりとして濃厚な味わいを楽しめます。
まとめ
柿は生で食べても十分甘く、みずみずしさと触感が好きな人も多いでしょう。しかし干し柿にするとビタミンCは減るものの、ほかの栄養素は驚くほど増加します。柿の栄養をしっかりと摂取したいのであれば干し柿がよいでしょう。
ただし栄養価が高い分、生の柿でも干し柿でも食べすぎには注意が必要です。とくにタンニンは摂取しすぎると貧血になるなど、体に悪影響を及ぼします。一日の適量は1~2個とされているため、量を守って体の中から健康を目指しましょう。
広島県広島市にある「長崎屋」は、広島のこだわりぬいた名産品・特産品を取り扱って創業120年です。広島が誇る海の幸に山の幸、フルーツやスイーツ、銘酒に至るまで、広島を代表する品々が豊富に揃っております。今回ご紹介した西条柿も、しっかりと渋抜きをした生のおいしさをご堪能いただけます。オンラインショップの開設により、全国どこでも広島のグルメをお楽しみいただけるようになりました。ぜひともお気軽にお問い合わせください。